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『私にも出来るかも』

の気持ちで、一歩ずつ

踏み出していきたい

おもちゃコンサルタント 齋藤暁子さん

齋藤暁子さん(東京都墨田区)

2017年7月おもちゃコンサルタント養成講座修了。サービス産業の仕事と子育ての両立に奮闘、駆け抜けるような毎日の中、子どもと向き合う時間の必要性を感じて、180度方向転換。仕事のペースを落とし、ボランティア活動をしようと探していた時に、おもちゃ美術館を知り、おもちゃコンサルタントに興味を持つ。受講中からはじまった「病児の遊び支援活動」に参加。立ち上げメンバーとして、現在も活動中。

仕事からボランティアへシフトチェンジ!

齋藤さんは中2・小6・小3の3人の息子さんの子育て中。

「3年前まではフルタイムの仕事で、目紛しく動き回る日々でした。子どもたちに向き合う時間がもっと必要だと強く感じる出来事があり、家族とも相談し、仕事のペースを落とすことを決断しました。」

生活ペースが変わった頃、ボランティアに興味を持ったそうです。

「隙間時間に活動できるボランティアを検索していたところ、おもちゃコンサルタント養成講座のことを知りました。実は、それまではおもちゃ美術館も知らなかったのですよ!(笑)」

おもちゃコンサルタント受講中に『病児のボランティア』の活動を知りました。「私にも出来るかも」と思い、スタッフに相談。丁度東京女子医大でのおもちゃの広場が立ち上がるタイミングの時でもあり、受講中からこの取り組みの立ち上げメンバーとして携わることになりました。

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心が通じ合えた時の喜び

2017年4月から始まった東京女子医大小児病棟でのおもちゃの広場は、月2回、第1・3水曜日に開催されています。

「小児病棟内プレイルームにて、東京おもちゃ美術館から持参したおもちゃを使い、5名のメンバーの中から毎回3~4名で活動しています。入院患者は幼児から中学生まで。遊びたい欲求を満たせるように常に楽しく、遊びの輪に入りやすい雰囲気を心がけています。」

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楽しい時間を共有出来るおもちゃとして、アナログゲームが大活躍しています。

真剣に向き合い一緒に遊ぶ時間は、制限のある入院生活を送る子どもたちにとって、心が健康になっていく大切な時間です。

「初めて会った時、ひとことも口をきいてくれなかったお子さんがいました。小学校低学年くらいの男の子です。長期入院をしている彼は、ママを通じてしか他の人とコミュニケーションが取れない様子。しかし、広場での遊びを重ねるうち、退院直前には人が違ったようにお喋りをしてくれるようになったんですよ!

 

彼のお気に入りは「かえるさんジャンプ」というゲーム。「うちにもカエルがいるんだよ」とか「(もうすぐ退院だから)家に帰れるね(帰る=かえる)」とか、“かえる”をキーワードに、遊びも会話も広がり、心が通じたと感じました。」

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また、医療学会に参加した時、『女子医大に入院していた時、病児の遊び場で遊んだことがある』と声をかけてくださった方がいました。『子どもの容態が落ち着いて遊びに飢えていた時期なので、とても助かりました』と言っていただき、私も本当に嬉しかったです。

必要としてくれる人に届けたい

小児病棟での体験を生かし、おもちゃコンサルタントとしての活動の幅はどんどん広がっています。

「小学校で絵本の読み聞かせのボランティアも7年程続けています。プレイルームまで来ることが出来ないお子さんの為に、この経験もいつかベッドサイドでの支援に役立てたい。病院の外でもベッドサイドでも、子どもたちの笑顔の輝きは同じです。」

と齋藤さん。

「人生の後半は、必要としてくれる人達にお手伝いを届ける日々にしたい。自分の出来る範囲の活動を継続していきたい。」

とお話しされていました。

東京女子医大小児病棟ボランティア活動中のみなさんと(一番右が齋藤さん)